2015
09.17
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エクスペリメンタルロックの神髄 BATTLESのこれまでとこれから

ARTIST, MUSIC, VIDEO

Don Caballero、HELMET、lynxなどUSオルタナシーンの実力派バンドで活躍してきたメンバー達が集ったスーパーバンド、BATTLES。中心メンバーの脱退を経て、3人編成となった彼らはいまも絶対無二のサウンドを携え進み続ける。未体験の人はいますぐ確かめてほしい。

 

■「たった3枚のEPで世界を変えた」

 

こう評され、実力・サウンドともに申し分のないバンドがより世界中のリスナーに知られることになったのは、2007年にWARPから発売された1stアルバム「Mirrored」だろう。どのバンドにも到達できなかった音に辿り着いたこの作品は00年代を代表する1枚にもなった。ジャズ界の巨匠(Anthony Braxton)を父に持つ、Tyondai Braxtonの飽くなき音への追求を、スペシャリスト3人が見事に具現化したようなアルバム。プロ集団だからこそたどり着いた領域。
彼らのアルバムは日本のリスナーにも確実な衝撃を与えた。来日公演は全公演、完売。特に即完売の東京公演は、急遽ダブルヘッダー(1日2公演)という追加公演を行い、いまや伝説として語られている。また、FUJI ROCK FESTIVALでも入場規制がかかったほど。

 

Battles – Atlas

 

Battles – Tonto

 

■Tyondaiの脱退

 

1stアルバムのワールドツアー後、新作のレコーディングに入ったという情報が出回り、世界中のファンが次回作を待望する中、まさかのTyondai脱退という急展開。ツアーをする中で彼がまだまだ追求し続けたい音とバンドの方向性は少しずつ違っていったようだ。(Tyondai今も彼は「実験音楽家」として活躍中)
支柱を失ったバンド……というよりは、独裁的なまでにサウンドへの拘りがあったTyondaiから”解放”されたメンバーたちは、そこまでにTyondaiが進めていた部分をすべてリセットし新たに書き下ろした。そしてボーカルトラックには自分たちが好きなアーティストを招くなど、緊急事態の中、バンドの良さを損なわず2nd「Gloss Drop」をドロップ!

 

 

Battles – My Machines ft. Gary Numan

 

Battles – Ice Cream ft. Matias Aguayo

 

■待望の3rdアルバム「La Di Da Di」

 

2015年9月、4年の沈黙を破り、3rdアルバム「La Di Da Di」をリリース。今作はボーカルトラックを取り入れず(その点では「沈黙」のままだが)、初期EPのころと同じインストに回帰している。2ndアルバム時の脱退~再構築のバタバタを振り返り、やはり完全作ではなかったことをメンバーたちも認めている。そんな中、三人体制でのツアー、リラックスした雰囲気でのセッション、長い期間をかけて万全の状態でじっくり作ったアルバム。再び世界を変える日は近い。

 

Battles – The Yabba (NYC Live Session)

 

前述のとおり来日公演では毎度ソールドアウトが続出しているほどの人気ぶり。その場、その瞬間に生み出される音にこれまでに無い体験ができるはず。ぜひその目で確かめてほしい。