2016
03.18
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Siaが素顔を隠す理由。

ARTIST, BLOG

Sia(シーア)は2014年に発表したアルバム『1000 Forms of Fear』で全世界にその名を知られるようになった。母国オーストラリアはもちろん、北米でもアルバムチャートで1位を取る。Sia(シーア)はMVやライブで顔を出さない。覆面シンガーとも言われている。なぜ、Sia(シーア)は素顔を隠すようになったのだろう?

 

Sia – Alive (Live From SNL)

 

Sia(シーア)自身からの明確なコメントはない。様々な憶測が流れる。パセドウ病を患ったから、ボーイフレンドが交通事故で亡くなったから、アルコールなどの依存症で精神的に追い込まれていた、など。真実はSia(シーア)だけが知っている。ステージ上に立つ歌い手として顔を出さないことはデメリットの方が大きいかもしれない。観客はシンガーの視線や表情も観ているからだ。顔を隠すことでそんなリスクを背負っていることはSia(シーア)本人も分かっていただろう。ひとつ間違えば、ただの道化者になってしまう。

 

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Sia – Elastic Heart (Live on SNL)

 

覆面のミュージシャンで成功したグループもある。ダフト・パンクだ。彼ら?は架空の設定とコンセプトをつくっている。Sia(シーア)と似ている部分はあるかもしれないが、ダフト・パンクには戦略的な要素も感じる。2人ともサイボーグというのは出来過ぎだ。Sia(シーア)が素顔を見せない理由はもっと単純なのかもしれない。

 

覆面作家と呼ばれる小説家も多くいる。アメリカ文学を代表する作家トマス・ピンチョンだ。ノーベル文学賞候補とも噂されながらもインタビューさえ応じない。「たったひとつの冴えたやりかた」などのSFを残したジェイムズ・ティプトリー・Jr.もそうだ。途中で女性であることにSF小説界では驚きに包まれた。覆面作家たちに共通する点はない。もし、強引にまとめるとすれば個人の様々な事情があった。それだけだろう。

 

Sia(シーア)の「理由」は覆面作家に近いように思える。

 

Sia – Breathe Me (Live At SxSW)

 

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最初からSia(シーア)は顔を見せなかったわけではない。売れる前にはステージで素顔を見せて歌っていた。そんな過去は隠していない。動画は2007年でのライブだ。饒舌にMCをしている。歌い終わった後の微笑みが印象的だ。ただ、一点、現在のSia(シーア)との違いがある。それは感情だ。

 

彼女が素顔を隠すようになった理由。もしかしたら、表面にある顔ではなく、内側にある感情なのかもしれない。2014年シングル「Chandelier(シャンデリア)」を含めた、ブレイク以降の曲では伸びやかな声が冴え渡っている。しかし、どこか醒めた感触が残っているような気がしてならない。Sia(シーア)の声がざらついた冷淡な声に聴こえる。それは気のせいだろうか?

 

Sia Performs ‘Chandelier’

 

Sia(シーア)は道化者(トリックスター)ではない。

Sia(シーア)は自分の曲を歌うために仮面(ペルソナ)をまとっている。

Sia(シーア)の歌が心に響くのはリスナーの影と共振しているからだ。

 

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