2017
04.13
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2010年代型 / 無冠・無欲の異彩サウンド vol.1 “OSHWA”

ARTIST, BLOG

時折、音楽に対する愛が純粋すぎるのか売れることにまったく関心が無いのかと思われるほど知られてないバンドがいる。当然、そんなバンドが世界のどこかにいて最高なサウンドを鳴らし続けていても、なかなか島国日本国までは響いてこない。もっと貪欲に、とまではいかなくてもちょっとは海外でも売れることに関心持ってくれよ…、と言いたくなる無欲なる優良バンドから今回はOSHWAをご紹介させていただきたい。

 

OSHWAはニューヨークはブルックリンを本拠地に2013年ごろから活動する、Alicia Walter(作曲/Vo. 他)を中心とした4ピースバンドである。フロントマンの彼女のクレジットの担当楽器にはピアノ、ギター、ドラムのみならず、ウーリッツァー(レトロめの電子ピアノ)やダルシマー(ピアノの原型と言われているが外観は様々で弦楽器のようなものもある)まで挙げられていることからそのサウンドの多彩ぶりがなんとなく想像いただけるかと思うが、もちろん、彼女らのサウンドの要はそこではない。

 

 

凡百のバンドが「奇妙さ」や「変則性」「変態性」を全面にプッシュするあまり、冷静な音楽好きからは「真新しいけど音楽としては微妙」というジャッジを下されがちな中、このバンドの個性はまず第一に音楽としての根幹、つまりグルーヴとメロディにあり、つまりは音楽にそんなに詳しくない人に聞かせても「いい音楽」と思わせられる、ポップさと間口の広さがあるのである。

 

 

彼らの変拍子や奇妙さは奇をてらうのではなく、アルバム全体を何度リピートしても褪せない新鮮さのためにあるのだろう。と同時に、他のどんなバンドにも似てないオリジナルなバンドサウンドの形成に成功した。オススメは上の「Old Man Skies」が収録されたデビューアルバム「Chamomile Crush」。是非ご一聴を。

 

文 / 沢田シュウ