2017
05.09
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Ebhoni – 新時代を予感させる17歳のR&Bシンガー

ARTIST, BLOG, VIDEO

「またカナダか・・・。」

Ebhoniというシンガーの存在を、今年2月にアップロードされた彼女の楽曲”Killing Roses”のミュージックビデオで初めて知った時の私の感想だ。これは決してカナダ出身のアーティストに対するネガティブな発言ではない。ここ数年におけるカナダからアメリカへの「R&B逆輸入」の勢いと彼らの活躍ぶりを知る者なら、当然抱く思いであろう。

 

 

 

 

Eboniはトロント出身の17歳。10代とは思えない大人びた歌声に驚かされる。レコーディングを開始したのはなんと10歳の頃からだそうで、その後はYouTubeを基盤にカバーやオリジナル曲を発表してきた。前述の”Killing Roses”のビデオでは、声質こそ違うが衣装やダンスからKeke Palmerを意識しているようにも感じる。(Kekeもデビューアルバムは16歳の時だ)

 

 

そしてこの”Killing Roses”を含む彼女のデビューEP ”Mood Ring”が現地時間3月22日にリリースされた。全8曲というボリュームは彼女のお披露目作としては十分で、新人・インディー作ではよくある中だるみ感はない。それどころか、曲のタイプが偏りがちな昨今の若手R&Bシンガーたちと違い見事に統一感のないビートが揃っており、8曲では物足りなさすら感じてしまう。アンビエントR&B、R&Bass、Trapなどの現行の音使いを取り入れながらも、そこに縛られすぎない本作のサウンドは、本国アメリカのシーンとの「近すぎず遠すぎない」絶妙な距離感がある。

 

 

また、本作では1年ほど前の楽曲” How Does It Feel?”に比べ、随分とメジャー寄りに垢抜けてきた印象も受ける。すでにここまで完成されている彼女の歌声やキャラクターを思えば、今後メジャークラスのプロデューサーを起用した楽曲というのも聴きたくなってくる。

 

 

 

思えば、Drakeを発端に始まったであろうヒップホップ/R&B界における「カナダ勢の逆輸入」現象。その後The Weeknd、Tory Lanez、Majid Jordanらが続いているが、意外にも女性アーティストの名はあまり聞くことがない。私はこのEbhoniが、カナダ出身アーティストたちの新たな扉を開けるのではないかと期待している。

今後ブレイクする可能性がある新人を、早いうちから知っておきたい人にはおすすめの存在だ。

 

 

                             文 / Kaytee Da Shade