2017
05.13

大型新人!Vancouver Sleep Clinicのデビュー盤に要注目

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4月7日、バンクーバー・スリープ・クリニック(Vancouver Sleep Clinic)のメジャーデビュー盤となる『リバイバル(Revival)』が発売された。バンクーバー・スリープ・クリニックはオーストラリアの都市ブリスベン出身のティム・ベッティンソン(シンガー/ソングライター/レコーディングプロデューサー)によるソロプロジェクトだ(地元誌では彼らを「バンド」としているところもあるが、公式にバンドであると明言した本人コメントは今のところ見つからないので、ツアーバンドのことを指しているのかもしれない)。初めて聴く人はきっと、Sigur RosやKyte、Mogwaiのようなポストロックのエモーションをそこに見いだすだろう。

 

 

 

2014年にサウンドクラウド上で発表したEP「Winter」が驚異の3,000万再生という記録を生んだことで注目を集めたが、発表当時まだ18歳だったというティム。テレビ出演時やミュージックビデオなどの映像で見られる彼は、キャップの下からくせのある茶色の長髪をのぞかせ、その表情はまだあどけなさすら残している。2017年現在、21歳ほどということになるが、その才能と表現力には貫禄すら漂う。デジタルネイティブでもあるミレニアル世代の大型新人は、アンビエント系の大御所と肩を並べても引けを取らない「世界観」を既に有している。

アルバム5曲目の「Someone to Stay」では、Coldplayあたりを彷彿とさせる静かな激情を感じ取ることができるはずだ。そのファルセット・ボイスの美しさは、Bon Iverと同じプレイリストに入れても違和感が無いかもしれない。

 

 

今回、ソニー・ミュージック・エンターテイメントからデビュー盤をリリースしたバンクーバー・スリープ・クリニックは、バンドと共に北米ツアーを5月に敢行する。その反響次第では、日本の音楽フェスへの出演も遠くない将来に見えてくるかもしれないが、まずは音源をじっくり堪能しておきたい。

今回のアルバムの中でも最も特別な思い入れがあるというアルバム10曲目の「Unworthy」について、Facebookページ上では「自分のことを十分じゃないと感じている人のための曲」というコメントを寄せている。

 

 

 

今作「Revival」のプロデューサーに迎えられたAl Shuxは、Jay-ZやBirdy、アリシア・キーズ、ラナ・デル・レイ、など多彩なミュージシャンと共に作品を創ってきた人物。クレジットを見る限り、楽曲もティムとの共作のようだ。大物プロデューサーと共に2年の歳月をかけてロサンゼルスで生み出された「バンクーバー・スリープ・クリニックのデビュー盤」が、ティムの音楽キャリアの中でひときわ輝く存在になることは間違いない。

 

 

文 / 水田真梨