2017
06.12
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【INTERVIEW】Gi Gi Giraffe -徒然なる音楽人生の途中で-

ARTIST, INTERVIEW, NEWS, VIDEO

Gi Gi Giraffeの山本君から久々に嬉しい便りが届いた。新しいMV「Picture」ができたのでよかったら話を聞いて欲しいというのだ。僕は、彼については不思議な信頼感を持っていて、例え暫く会わなくてもこの一瞬でOKできてしまう。それは性格やネームバリューの云々ではなく、作品に関しても同様の信頼感を持っているからだろう。彼が納得済みで世に出した作品はどれもファッションには成り下がらない凄みを利かせていることに、あなたも気づいてくれているだろうか。それはリアリズムとロマンティシズムのエネルギーが撹拌されたような…言うなれば、これもある意味“若者のすべて”と呼びたい。

さて、彼の今回のインタビューはまた、若い音楽創作者としての、或いは二十数年生きた人間としての率直な随想録として僕との信頼を深めてくれた。勿論、これらを一括して由無い話題とするも正解だと思うが、なんせ僕にはこれくらいが細胞レベルで心地良いし、彼の作風から漂う“ほろ苦い青春の香り”の品質を信じているんだ、どうしようもない。

焦らずともこれからGi Gi Giraffeはまた空気のうまそうな”何処か”へ到達するだろう。それが信念のもとにあることを願って、のんびり待とうじゃないか。此奴は正真正銘の”表現者”なのだから。

 

photo & text/ 田中サユカ

 

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—— 今回のMVにはカメラが登場しますが、そういえば山本くんもカメラを買いましたっけ?

 

山本 はい、型落ちの一眼(EOS kiss x6i)を買いました。でも全然使ってないです(笑)。カメラをぶら下げて歩くとか、恥ずかしくてできない。

 

——でかいしね。MVで持っていたのは…

 

山本 トイカメラですね。

 

—— そういえば、以前少し話にあった”動画投稿”は?

 

山本 やっぱり難しいし、恥ずかしい(笑)。まず単純に撮るテーマを決められないですね。特技とかないし。でもそこはもちろん試行錯誤して探していくしかないとは思います。今まで自分がやってきたこと(宅録)に関しても、「これが得意だ!」ってことがあったわけではなく、やっていくうちに自分のスタイルを見つけていく形だったので。

 

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山本 ただ、”宅録”と”動画”を比較して思うことは‥前者は素材を後からいくらでも調理できるのに対して、”撮影”の場合はテロップやエフェクトでいくら装飾しても、実際の「撮れ高」が濃くないとつまらないし、ただナンセンスということになる。リアルタイムの空気感やトークの跳ね具合は後から操作できない。

やはり人には向き不向きがあるなと感じますね。

 

—— 山本さんは作品単位でモノ申す人、ですからね(笑)。 今回は2016年のフルアルバムリリースから初のアクションですね。アルバムにも収録されていますがGi Gi Giraffeの代表作の一つでもある「Picture」のMVが完成しました。この作品は今をときめく加藤マニさんにお任せしたものだそうですね。

 

山本 最初はあまりノリ気じゃなかったんです。加藤マニさんがTwitterをフォローしてくれた時に、友達(今じゃスタッフ?)のM君が「チャンスだから“Picture”のMVを撮ってもらおう!」って持ちかけたんです。だから、ほとんど彼が決めてきたようなものなんです。

 

 

山本 僕は、撮った方が多少はプラスになるかなって思った程度でしたね。アルバムを出してから時間が開きすぎていることもあって、特にやる気はなかったんですが…結局やることになった。

 

—— そうだったんですね。MVには女性が登場します。

 

山本 その人(篠原のえるさん)は大学生のモデルさんで、For Tracy Hydeっていうバンドのエウレカさん(Vo.)の妹さんなんですけど、彼女のこともM君がインスタで探してきたんです。

 

—— 設定では彼女に好意を持っているんですよね。

 

山本 マニさんのストーリー上(笑)。映像のことはわからないので、やはり専門の人に任せるべきですよね。この前Klan Aileenのタケヤン(ドラム)と飲んでた時に「何でもフロントマン一人切りでやらずに、役割は完全に分けた方がいい(コンポーザー・マネージング・撮影、など)」って言われてからは、物販やライブ告知などのマネージメントは全部M君に丸投げするようになって。MVも同様、”間違いない人”に頼みたくて(マニさんに)お願いしました。

 

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山本 Twitterでもフォロワーほぼ全員にワザワザDMで「PVできました!」って送ったのもM君なんですが、僕だったらそんなこと絶対に思いつかないから、意外と反響あったのは彼が積極的にやってくれたおかげなのかもなあ、とも思います。

 

——なるほど。Gi Gi Giraffeを知る人から見たらPVを作るにしても重要曲ですし、加藤マニさんのような有名人にお願いするとは思ってもいなかったので、ファンとしては少しびっくりしましたね。

 

山本 そうですよね。加藤マニさんはけやき坂とかも撮っている人ですからね。

 

— きっとそういう方にお願いするのはキャッチーさとクレジット目当ても多いだろうに。

 

山本 もちろん“加藤マニさんに撮ってもらった”っていうのも欲しかったですよ。

 

—— でも、結果的に一つの「Picture」というイメージが出来上がってよかった!

 

山本 本当にそうですね!この曲は自分にとって大事な曲だから、そう易々と出したくないっていう気持ちが膨らんで、出来る直前までずっと葛藤していたんですよ。でも、できてみたら「いいじゃん!」って思えた。

 

—— そうですね。ちなみにこの映像は「青春」を都会的にオシャレに切り取った印象ですが、私の中の「Picture」のイメージとはもう少し違う「青春っぽさ」でしたよ。

 

山本 ええ~!どんな感じなんですか?

 

—— うーん…「ストロベリーフィールズフォーエバー」的な感じ…?

 

山本 ああ~!わかりますよ。少しだけ陰りがある感じ。ビートルズサークルに入っていた自分にはすごくわかります(笑)!作った曲を映像にした時にどういう雰囲気になるかっていうのは考えますね。

 

—— まあ、歌のイメージとは人それぞれ。MVにはそういう違いを楽しむこともできます。そして山本くんは意外と役者映えするっていう…そういえばこの人、元役者さんの息子だった(笑)!と気づかされる。

 

山本 あんまり関係ないと思いますよ(笑)。

 

—— 撮影はこの辺(原宿)で撮られたんですよね。

 

山本 はい。正確には骨董通りの方の古着屋さんです。

 

—— 一日で撮ったんですか?

 

山本 最初はディズニーランドで撮ろうなんて話もありました(笑)。

 

—— そうだったんですか!

 

山本 監督は歌詞と映像がある程度一致した方がいいんじゃないかって考え方があるみたいで、僕が女の子を撮影するっていう映像を(ディズニーランド的な)オープンな感じで撮ろうとしたんです。でも、スケールがでかすぎたせいかその案は流れまして。しかもちょうど撮影当日に雨の予報が(笑)。それで急遽室内で撮ることになったんです。

 

—— それはまた面白い。ところで、Gi Gi Giraffe の音楽はとても独自性がある印象なので、この先MVも独自性を確立されていくのでしょうか?

 

山本 まず僕はそういう映像を作る人を知らないですからね。今は「勝手にやってくれ」って感じです(笑)。

 

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—— Gi Gi Giraffeファン目線では、シーンの一部になってしまうと褪せてしまいそうなので、なんとかエバーグリーンなまま聴こえていて欲しいという願望があります。

 

山本 去年ビーチトマトヌードルとかにも出させてもらって、楽しかったことは楽しかったんですけど、このバンドってなんだか結局“孤高な”じゃなくて“孤独な”だけなんですよね。周りと仲悪いわけじゃないんですけど、僕らが全然積極的じゃないんで…。それ次第でシーンには加われるような気もするし、もちろんそりゃ加わりたいですよ(笑)。

 

—— でも現在既にそんなGi Gi Giraffeの存在を勝手に愛して広めようとしている人々が何人にもいるわけですよね。むしろそっちの方がすごいと思いますけどね。

 

山本 でも、”騙し騙し”でも活動を続けないことにはバンドが終わっちゃいそうな気もするし。だって今、ライブ予定を全く入れてないんですよ。今回のMVのニュースに「現在Gi Gi Giraffeは新しいEPを制作中」って書いてあるんですけど…実はあの文言もM君が書いて、それ見た瞬間から曲を作りはじめました(笑)。ただ、そうやってケツを叩いてくれる人は貴重なので、ありがたいですけど。

 

—— そういうことだったんですね。随分早くから言い切っちゃったなとも思いましたよ(笑)。

 

山本 やっぱり追い込まないと何も手につかなくなっちゃうんで(笑)。本当に数日前から制作に取り掛かり始めたんですけど、一応ジャケは前からありました(ジャケット案を見せる)。

 

——すごい。これは自分の部屋ですか?

 

山本 はい。折り紙とかを貼ったり描いたりして…あ、招き猫はいないですよ(笑)。

 

—— モニターの色合いがすごいですね。

 

山本 そこはなんも考えてないです。

 

—— このクラフト感がたまらないっすね(笑)。

 

山本 パソコンで作った音楽ですよっていうのを示した感じです。でも、コンセプトとか考えていなくて…どうしようかなって感じ。

 

—— 例の膨大なサンプル(数十曲あるデモ)の中から…

 

山本 あれは全部良くないんで、ヤメときます。単純に素材が悪いってのもあるけど、古いことを今やってもしょうがないんですよ。”アイデアは思いついた瞬間が一番旬”だと思うので、”今”思いついたものの方が多分大事です。古い曲を引っ張り出しても、ライブはきっと進歩しないですからね。

 

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山本 ちなみに3月・4月はライブを入れまくっていたんですよ。全く同じセトリとか(笑)。そしたら疲弊して、バンドも辞めたくなっちゃって。それで今は殻にこもっている状態。

曲をとりあえず作るか、なんか他の全然違うことをやるか、のどちらかですね。それこそ、改めてYouTubeに動画投稿とかね(笑)。

 

—— ちなみに、好きなYouTuberは?

 

山本 “へきトラハウス”とか”東海オンエア”とか!

 

—— 気持ちいいくらいに音楽要素ナシ(笑)!

 

 

 

 

 


Gi Gi Giraffe ライブ情報


6/22(木)W.O.O. (weekday of odd)

@代官山SPACE ODD

W/ 緑黄色野菜/弱虫倶楽部/Bray Me/

Ticket 1000円(+one drink)

 

 

【Gi Gi Giraffe】

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