2017
07.09
03.クミコ

クミコ35周年アルバムは全曲松本隆×初タッグ曲

NEWS, RELEASE

歌手・クミコのデビュー35周年を記念したアルバム「クミコ with 風街レビュー」が、9月27日に発売される。

本作には作詞家・松本隆の書き下ろしや未発表詞を含む全10曲を収録。既発表シングルより秦基博永積崇つんく♂のほか、横山剣(クレイジーケンバンド)、亀田誠治菊地成孔吉澤嘉代子村松崇継など、日本の音楽界をリードするトップクリエーターが作曲を手掛ける渾身のフルアルバムとなる。サウンドプロデュースは2枚のシングルに続き冨田恵一が担当。なお、松本がアルバム全曲の作詞を手がけるのは、松本がプロデュースしたクミコの再デビューアルバム『AURA』以来17年ぶりとなる。

以下は松本隆のコメント全文だ。

 

04.松本隆

ラブソングをコンセプトに、“クミコ with 風街レビュー”のフルアルバム10曲ができた。恋愛の色んな形を色んな角度から切り取っていて、秦基博さん、永積崇さんとのファーストシングル「さみしいときは恋歌を歌って / 恋に落ちる」は、わりと恋愛初期の恋心を描き、その後、つんく♂さんと作ったセカンドシングル「砂時計」は、もつれた大人の恋愛の歌。カップリングは、シューベルトの歌曲「白鳥の歌」の中の一曲で、彼の作品は失恋の歌が多いけれど、この「セレナーデ」は珍しく求愛の歌。まさにラブソング。

 

今回のアルバムは、新しい作曲家達との運命の出会いから生まれた作品と言える。僕自身、あんまりジャンルにこだわりをもっておらず、色んな作品を書いてきた。はっぴいえんどの頃からそうだったけど、ジャンルという塀みたいなものを、ひょいと飛び越えてしまう人間なんだと思う。

 

クミコという歌手も、出発はシャンソンだけど、ジャンルの枠を飛び越えてしまう自由な人だと感じていて、僕とよく似ている。それに、クミコは色んな意味で、数少ない表現力と歌唱力を持ち合わせ、未だ進化している歌手だと思う。還暦をすぎた同志のような感覚で、一緒にどこまでいけるか楽しみだ。

 

冨田さんのアレンジは本当に素晴らしい。優秀な作曲家でもあり、彼の曲に何曲か作詞もしているが、秀れたアレンジャーでありサウンドメーカー。様々なジャンルの楽曲にも統一感あるサウンドでアルバムの世界観を表現してくれた。彼がいなければ、このプロジェクトは成り立たなかったと思う。

 

セカンドシングルを書いてくれた、つんく♂さんや、横山さんのようなベテラン二人は、いい意味で歌謡曲のテイストもあり、筒美京平さんとの作品作りと似たようなものを感じた。横山さんが作った曲(「フローズン・ダイキリ」)を初めて聴いたとき、なんてキャッチーで優れたメロディーだと思った。筒美京平の曲に詞をつけて、ビッグヒットを生み出した時にような手応えがあるので、歌入れを物凄く楽しみにしている。

 

吉澤嘉代子さんは、歌を歌っている可愛い女の子(吉澤さん)が僕のTwitterをフォローしてくれていて、はっぴいえんどや僕の作品と彼女のファンには共通の人がいて、その人たちが、吉澤さんのことを「凄くいい」と騒いでいたりで、気になっていた存在。

 

菊地さんは、新しいタイプのジャズの人だなあと思って、CDも持っていて前々から聴いていました。曲のタイトル付けも面白くて、縁があったら組んでみたいと微かに思っていたので、今回作曲家として参加してもらった。思った通り、魅惑的な曲を書いてくれた。

 

村松さんは、クラシック畑の人。アニメや映画などの音楽でも活躍している注目株。彼はJ-POPにも興味があるようで、とてもいい曲を書いてくれた。チャレンジャーな新鮮さを失わないでほしいと思う。

亀田さんは、共通の友人のパーティーか何かに招待された代官山のレストランの受付にいた時、「松本さんですか?亀田です。」と声をかけてくれたのが出会い(笑)一流のサウンド・プロデューサーなのに、気負いがなく親しみを感じる律儀な人だと思った。今回は作曲家として参加してくれることになった。まだ楽曲があがってきてはいないけれど、大いに期待している。