2017
07.12
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【pick up】ファンクを自在に操るLNDN DRGSの魅力

ARTIST, BLOG, VIDEO

80〜90年代のサウンドは懐かしくもグルービーで色あせていない。そして、80年といえばブラックミュージックではディスコやファンク、R&Bなどが全盛となっており、大衆音楽ではポップミュージックなどが挙げられる。

 

ヒップホップはこれまで、サンプリングという技術を用いて、何度も80年代のサウンドを現代に蘇らせてきた。

今回紹介するコンプトン出身のJay WorthyとSean HouseによるユニットLNDN DRGSも、そういったラッパーの1つだ。彼らが注目したのはファンクミュージックだ。そんなLNDN DRGSの曲について語っていこう。

まずはサウンドを聴いて欲しい。

 

 

ビートの全てから感じるファンクの雰囲気。昨今のヒップホップはトラップのサウンドを重視しているものが多いが、この曲に至っては全くそのようなトラップサウンドがない。

もしヒットを考えているのなら、トラップ系の音をビートに入れていたほうが、今っぽいだろう。しかし、この曲のビートでは、流れている全ての音が、あの頃のブラックミュージックに回帰したような気持ちになる、純度100%のファンクサウンド。

この一貫している姿勢には、ヒット云々よりも大切にすべき信念のようなものを感じる。そして、ビート自体は懐かしいがなぜか新しさも感じる。聴けば聴くほど不思議な気持ちになっていくのにも注目だ。

 


ファンクへのリスペクトがたまらない!


 

 

 

もうほんとに、もうほんとに一貫している。一体どれだけファンクが好きなんだ。ビートスイッチ後は別のビートを流すのにゴリゴリのファンクを出してくるあたり、むしろカッコイイ。本当にファンクが好きなんだなこの人・・・。

ただ、ファンクをビートに使用しているのに決して古臭く感じず、むしろ新しさも感じる。絶妙なバランス感覚のサウンドにはとりこになっていく。新しい音楽の扉が開いていきそうだ。

 


フレッシュだけど懐かしいサウンドは唯一無二


 

 

コンプトンを含む西海岸のヒップホップにはG-Fankという独特なジャンルが存在する。代表するのならスヌープ・ドッグやDr.ドレーなどだ。ファンクをベースとしたグルーブさがあり、LNDN DRGSもその系統に属しているサウンドだ。

 

だが、過去のものと比較しても、明らかにフレッシュでファンクサウンドの一音一音が、きらびやかに輝いている用に感じる。コンプトンらしくG-Fankを継承しながらも、どこか新しさを感じさせるサウンドは唯一無二といえるだろう。

 

それを可能にしているのは、フロウであったり、高音を目立たせるなどさまざまな要因がある。こういった点も単純にファンクが好きなだけではなく、今のヒップホップシーンでも受け入れられるようなサウンド作りのセンスがあるからだろう。本当に素晴らしい。

 

 


インディーズでも唯一無二な存在感


 

LNDN DRGSの良さをわかっていただけただろうか。昨今のインディーズシーンでは、ヒットを意識した今風なビートのものが多く、正直全て同じサウンドに聴こえてしまうこともしばしばある。

ただ、LNDN DRGSはいかに自分たちの好きな音楽を使って表現するかを重点に置いたサウンド作りで、インディーズでも唯一無二な存在感を放っている。これを機にLNDN DRGSを聴いてみて欲しい。

 

文 / 海金 ヒロキ