2018
05.23

【レポ】WALKINGS 2ND ALBUM ”TOMODACHI” RELEASE ONE-MAN LIVE

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2018年5月20日(日)に、3ピースバンドWalkingsの「WALKINGS 2ND ALBUM ”TOMODACHI” RELEASE ONE-MAN LIVE」が下北沢GARDENにて開催された。これは5月9日にリリースしたばかりの2ndフルアルバム『TOMODACHI』のリリース記念ライブであり、バンド史上最大規模である“500人”の山を自力で登り切るチャレンジ(クラウドファンディング)の成果でもあった。このプロジェクトをサポートしたTOMODACHIやそのTOMODACHIが押し寄せるフロアにTOMODACHIのBGMとDO-SHI(同志)バンドのWanna-Gonnaが会場の熱を温める。極め付きは永遠の師・SON HOUCEの「John the Revelator」での登場だ。視線を集めた風(Vo./Gt.)がこう切り出す。

 

 

「大事にすべきものは“TOMODACHI”!」

 

大歓声の中、敢然と立ち向かう「挽回のダンス」でライブの幕が開いた。ここから「さらばエンディング」を経て「風神とライジング」までの序盤で、完璧な滑り出しを見せるWalkings。前回のワンマンから“心技体”全てにおいて格段な成長を遂げた姿を目の前に思わず息を飲んだ。恐らくその変貌ぶりは誰が見ても明らかだ。まず立ち姿そのものが大きい。華麗に弦を押さえる左手も一回り大きくなったようにすら見える。声量も太さも違う。とにかく全てがビッグに映る。その度に、瞬きをしては再び確かめた。

 

 

「今回のワンマンライブは、完全に友達の力を借りて成り立っているんだよ!」と風が言う。

「泣いちゃったよ…こんなに来ると思ってなかった…本当にありがとう!」と男泣きを見せる吉田(Ba.)。続く高梨(Dr.)も「すげー!俺こんなに友達いたことがなかったからさ…俺、友達こんなにいるわぁ!」と彼らしいコメントで会場の笑いを誘う。相変わらずのキャラも健在だ。

 

その3人を見守る者、涙を拭く者、号泣し続ける者——目の前に広がるのはWalkingsとTOMODACHIがTOMODACHIを呼び、成し遂げた景色。「写真撮って良いスカ?」と言うTOMODACHI(ギャラリー)からのリクエストが飛ぶも、今夜は無論快諾だ。更なる勢いに乗った我々は「いっぱい洗面具」からレアな7インチ収録曲「Japotralick」まで、一気に突き進んだ。

 

 

今度は吉田の一声から空気の表情を変えていく。「自転車」から「あなたとわたし」で静寂併せ持つ繊細な一面を見せた後、風が高梨と見合わせ、さらに詰め寄った。いわば右利きJimi Hendrixの「fire」か!? しかし、聴き古されたはずのブルースロックが、どうしてこんなにもネオサイケで瑞々しいのだろう。…それらはただ寡黙に鳴り響き、壮絶なインプロやステージングは熱い眼差しを集めずにはいられないのであった。

 

 

「セットリストを決めていないのは楽しむためだ!」と朗らかに話す風。確かになんのあざとさの感じない流れの中に居ることに気づく。次に風が徐に持ち出したのは自作の箱型ギターだ。本来ブルースは生活用品で奏でた文化。それを体現するように3人は新たなアンセム「マイクロハウス」を聴かせてくれた。続いて「アメーバ」から「Crosstown Traffic」までスムースに繋ぐ。歯とはいかないが、レイボーン風の背面弾きでもしようかと無邪気に絡む風と吉田。一連の流れに身を任せながら「ジミヘンを突き抜けろ!」——これが本公演のもう一つの試練だろうかと察する。掻き毟るように一心不乱に挑む気迫で、今この瞬間にも3人は鍛えられようと言うのか。流石Walkingsだ。

 

 

ここでスペシャルゲストの登場だ。ギャラリーの中から風が高岩遼(SANABAGUN. /THE THROTTLE)を呼ぶ。同年代のロック兄弟だと言う高岩は、ロックンロールな出立ちでステージで仁王立ちをした。

 

「フェイクにフェイクを重ねたこの腐った音楽業界にWalkingsと言う3ピース(バンド)がいることに拍手!」

 

そう讃えながら、鋭い歌い出しでリトルリチャードさながらの「Long Tall Sally」で世界へ向けての宣戦布告。高岩の剽悍なパフォーマンスに煽られ、風も吉田も応戦だ。最後はバク宙までして持ち尺を使い切った高岩へ「完全に荒らされた!」「呼ばなきゃよかったわ!」と、Walkings勢。口々に笑いを取りながら感謝を意を込めた。

 

 

そろそろライブも終盤だ。愛を叫びたくなったと演り始めたのは「100億円のI love you」。TOMODACHIとクラップで互いに鼓動を調えるも、迫るクライマックスに向けてテンションをフツフツとスタンバイさせる。ラストスパートは導かれるように「あんたがいったじゃん」から「無駄」へと見事なまでの快走で本編は終了した。

 

 

アンコールは今作『TOMODACHI』の肝である「I’m Ocean」。USツアーや映画公開を経て今夜に至るまで、希望を次々と叶える度に必ず得られてきた感情的な報酬を確かめたWalkings。今夜はその3人が完全に独り立ちしたセレモニーのようでもあった。しかしこの3人が挑んだ「公開チャレンジ」も、剛勇な彼らにとってはまだ序の口なのだろう。この記念すべき瞬間に立ち会えた喜びと共に、今後更に期待を高めていきたい。

 

 

文=田中サユカ

写真=梅田慎之介


WALKINGS 2ND ALBUM ”TOMODACHI”

RELEASE ONE-MAN LIVE @下北沢GARDEN

最終セットリスト


01挽回のダンス

02.さらばエンディング

03.風神とライジング

04.ロック

05.いっぱい洗面具

06.Japotalick

07.自転車

08.あなたとわたし

09.Fire

10.マイクロハウス

11.アメーバ

12.I am 俺

13.いざ異国行こうか

14.メドレー Ball and Biscuit ~ Voodoo Child sight return

15.Crosstown Traffic

16.居間カーペット

17.Long Tall Sally (feat.高岩遼)

18.100億円のI love you

19.あんたがいったじゃん

20.台風

21.無駄

en.I’m Ocean

 

関連リンク

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